サイトが公開されたら、そこからがスタートです。
サイト公開後の運用とは何をするのか
情報の保管
サイトに関わる情報を自社でしっかりと分かる状態で管理していることが重要です。
「こんなこと?」というとても基本的なことに思えるかもしれませんが、とても重要なポイントです。
自社で把握しておくべき情報
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サーバー・ドメインのログイン情報
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WordPressなどのCMSのログイン情報(管理者権限)
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Google AnalyticsやGoogle Search Consoleなど計測ツールのログイン情報(管理者権限)
これらの情報は、自社で作業を行うときはもちろん、あまり頻度がないかもしれませんが、サーバーやドメインの情報は有効期限の更新や外部の業者にお願いする場合などに必要となってきます。
また、ログインアカウントの権限にも注意しましょう。制作会社が管理者(最高の権限)となっていることがあり、自社で編集したり、外部の業者にお願いする際に、権限がなく作業ができないという場合があるからです。
自社で作業を行う場合でもそうでない場合でも、情報としては最上位の管理者権限を持っておきましょう。
あとは、見落としがちなポイントとして、担当者が変わる場合もしっかりと引き継ぐようにしましょう。
任せていた退職者に聞かないと分からない、というお客様もおり、サイトの運用作業を外部にお願いしたいとなったときに分からず、なかなか作業が開始できず困ってしまうというケースも見てきました。
保守
サイトが問題なく稼働するための作業
サーバーやドメインなど、利用している契約状況の更新、セキュリティ対策、サイトに使用しているシステムのアップデートなど、サイトが問題なく動くようにするための管理・メンテナンスのことをさします。
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サーバー・ドメインなど課金形式で利用するサービスの契約状況、有効期限
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セキュリティ対策
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WordPressなどサイトに使用しているシステムのアップデート
これを怠ってしまうと、例えば、「サーバーの有効期限が切れて、サイトが消えてしまった」、「ドメインの有効期限が切れて、検索エンジンからの評価がゼロになってしまった(また1から検索順位を上げる必要が出てきてしまった)」、「セキュリティ対策が甘く、サイトが乗っ取られてしまった」という状況になってしまう可能性があります。
そうなると、サイトを1から作り直す必要があったり、サイト自体は無事でも、検索結果でのサイトの価値を1から作り上げないといけなくなることが起きますので、かなりの労力を無駄にしてしまうこととなります。
一方で、サイトを公開してからお客様が重視されるのは、サイトの効果という面であることが多く、保守は重要であるにも関わらず見落とされがちな点です。
意外と大企業様でも、システムのアップデートがされておらず、古いまま使用されているケースがあり、そのようなサイトの更新作業をご依頼された際、心配になってしまうような運用をされているところもあります。
更新
日常的に行う作業
お知らせの更新や、商品情報の更新、会社ブログ記事の更新、古くなった画像や情報の差し替えなど、日常的に行う作業のことです。
こまめに新しい情報にしておくことは、ユーザにとってもサイトが活きた情報として、新鮮な情報元として認識してもらうだけでなく、検索エンジンからの評価にも繋がっていきますので、侮れない作業になります。
改善
サイトをより活用するための作業
日々の更新とは別で、サイトの閲覧データの収集や分析をし、閲覧数やお問い合わせの数を増やすためにどうしたらいいか、という目線からサイトを改善していくことを指します。
「SEO対策」、「コンバージョンを上げる」といった言葉がよく使われます。
この改善では、ページの内容を充実させたり、デザイン面での改善など、様々な部分から改善を試みることになります。
運用の体制を考える
サイト公開後に運用段階としてやることはなんとなく分かったところで、詳しいことはやはり技術者でないと分からない部分が多くあったり、これだけ多くの作業を自社ではこなせない場合も多々あると思います。
サイト公開後の運用については以下のパターンが考えられます。
自社で行う
社内に技術者がいることが必要となる場面が多いです。プログラム等専門的な部分は触らず、簡単な更新のみ行うという場合でも、この管理方法は可能でしょう。
サイトを制作してもらった制作会社にお願いする
その制作会社が更新や保守をどこまで手厚くやってくれるかという点に注意しましょう。
制作会社によっては、細々とした更新や保守の作業よりも、料金も高いサイト制作の方をメインとして力を入れており、保守や更新はおまけで受けているケースもあります。
制作してもらった会社以外の更新サービスを利用
制作会社以外でも更新サービスとして他社制作のサイトの更新も行っている会社があります。バニラベアも行っています。様々なプランがあり、更新をメインとしているサービスだからこその手厚いサポートが受けれる場合があります。
②や③の外部にお願いする場合、都度利用、月額など常に利用するケースがあります。
月額で契約するメリットは、「ただ作業を依頼できる」という以上のメリットがあります。サイトの更新作業を任せる、という以外にもサイトに何かあったとき、新しいツールを試してみようか、となった際にちょっとしたアドバイスをもらえたり、サイト運用で起こる様々なトラブルや解決策の手がかりを得られることがあります。
専門知識が多く必要なサイト運用では、専門家にすぐちょっとしたことであっても相談できる体制というのは心強いものとなります。
また、上記でご紹介したサイトの運用作業を誰が担うかということについて、作業の内容ごとに分担し、部分的に行うこともよいでしょう。
その場合、外部に任せる作業と自社で行う範囲を明確におくことに気をつけましょう。自社でも編集する、外部の業者にも、頼んでいるという場合、作業のぶつかりが起きてしまう可能性があるからです。
まとめ
サイトは公開してから、どう運用していくかが大切になるからこそ、サイト公開後にやるべきことを把握し、効率良く管理できる体制を作ることが大切です。
本記事で見てきたように、中には、忘れてしまうと運用に重大な支障が出てしまうものもあります。Webサイト制作は安い買い物ではないからこそ、作った後の運用もきちんと力を入れて、サイトを最大限に活用していきましょう。