「Webサイトの見積もり」って、そんなに時間がかかるの?と思った方へ
Webサイトの修正やカスタマイズを相談いただく中で、ときどきこんなお声をいただきます。
- 「とりあえず金額だけ知りたいんですが…」
- 「このくらいの修正、いくらになりますか?」
- 「見積もりってすぐ出せないんですか?」
お気持ちはよくわかります。
たとえば、引越しや車検、クリーニングなど、世の中には“ざっくりした入力”だけで、すぐに見積もりが出てくるサービスも多いですよね。
ただ、Webサイトの見積もりは、それとはちょっと事情が違うのです。
車なら「年式・モデル」で判断できますが…
車であれば、「◯◯メーカーの2022年式・このモデル」といったように、ある程度スペックが決まっていて、それをもとに修理や車検の費用もある程度想定できます。
でも、Webサイトには、そうした“モデル”というものが存在しません。
同じように見えるサイトでも、
- サーバーの種類や契約状況
- 使用しているシステム(WordPressなど)のバージョン
- 独自のカスタマイズ内容
- 過去に関わった制作者さんの設計方針
…などが毎回まったく異なります。
つまり、一つとして“まったく同じサイト”は存在しないのです。
サイトを「見せていただく」ことが、スタート地点です
そのため、ご相談をいただいた時点では、作業の難易度も作業量も、まだ見えていない状態です。
車で言えば、「この部品が壊れてる気がするんですけど…」と伝えるだけでは、修理費が出せないのと同じで、まずは車を見せてもらう、つまりサイトを見せていただくところから始まります。
サイトを拝見し、構成や使われている技術、環境を確認したうえで、ようやく「◯◯円くらいになりそうです」というお話ができる。
見積もりとは、それくらい手間も時間も、経験も必要な工程なんです。
見積もり自体が「無料の仕事」になってしまっているけれど
正直に言えば、私はこの「見積もり作業」そのものが、立派な有料工程だと思っています。
実際、過去の制作経験やトラブル対応の知識も含めて、かなりの集中力と時間を使って取り組んでいます。
それでも、見積もりの時点ではまだ「正式な依頼」ではないため、料金はいただいていません。
だからこそ、すぐにご連絡がつかなくなったり、何のリアクションもないまま話が終わってしまったりすると、やっぱり少し悲しい気持ちになります。
誰にとっても、心地よい相談の場であるために
もちろん、検討中に他の事情が出てくることもあると思いますし、相談したら必ず依頼しなければいけないとは思っていません。
ただ、「見積もりって、そんなに簡単なものじゃないんだな」と、少しでも伝わればうれしいです。
こちらとしても、事前確認やヒアリングのご協力があるだけで、安心して見積もりを進められますし、結果的にやり取りのスピードもぐっと上がります。
最後に
もし「ざっくりだけでも知りたい」という場合も、
- サイトのURL
- 修正したい箇所の具体的な内容
- ログイン情報の有無(WordPressなど)
- いつ頃までに仕上げたいか
といった情報を添えてご相談いただけると、よりスムーズにご案内できます。
Webサイトには、見た目には見えない「背景の複雑さ」があります。
その分だけ、見積もりにも時間と準備が必要なのです。
それが少しでも伝わり、気持ちのよいご相談・ご依頼につながっていけば幸いです。